活動内容-今年度の重点テーマ

医療QMS診断

課題1:現状把握シート+不具合要因分析シートの導入・推進方法
  昨年度は,不具合要因分析シートを用いる前段階として,不具合事例の発生状況を的確に把握するための現状把握シートを開発し,3病院に適用することで有効性を検証した.しかしながら,本シートを病院内でどのように活用し,導入・推進していけばよいかについては課題が残った.本年度においては,開発した現状把握シート+不具合要因分析シートを院内でいかに導入・推進すればよいか(教材開発,既存の分析手法との関係性整理,実際の活用・運用方法など)について明らかにする.

課題2:医療における効果的な内部監査方法の実施ガイドラインの作成
  昨年度では,8病院を対象として内部監査調査方法の実態調査を行った.調査結果の深掘りはまだこれから必要であるが,効果的に内部監査を実施するためのノウハウや課題,各病院が最小している実施方法のメリット,デメリットが明らかになってきた.本年度では,これらの調査結果に基づいてさらに検討を深め,内部監査方法のベストプラクティスを可視化・共有化することを目的として,医療機関向けの内部監査方法の実施ガイドラインを策定する.

文書管理

課題1:文書体系管理システムの改修ならびに実装方法の検討
  昨年度は,F社との共同研究契約に成功し,本年度はF社とこれまでの本研究会仕様の文書体系管理システムを,F社のシステムに踏襲し新システムとして開発した上で,そのシステムを複数病院で検証する.また,これまで導入されている文書体系管理システムを新システムへ移行する準備も行う.

課題2:文書管理システムの導入・推進の全国普及に対する企画立案・推進・検証の検討
  昨年度は,これまでの文書管理システムの導入・推進のためのガイドブックの企画,原稿作成を行い,本年7月に発刊予定である.課題1のシステムとガイドブックを用い,文書管理システムの導入・推進の教育体系を検討する.

教育

課題1:部門ごとのカリキュラム設計のあり方の導出
  医療機関は専門職の集まりであるため,病院全体で全職員が修得すべき事項の教育の他に,各部門で専門業務実施のための教育を実施している.しかし,現状は,「各部門にそれぞれの教育カリキュラムの設計を任せており,管理されていない」「各部門の教育を体系的に実施していない」といった課題がある.
  教育Grでは,部門ごとの教育カリキュラム設計のあり方を議論し,その方法論を明らかにする.その際,病院全体の教育と,部門ごとの教育の関係性についても整理する.

課題2:教育を一元管理するために果たすべき機能の明確化
  従来,医療機関では研修医教育を管理するために,教育・研修センターを設置してきた.体系的な教育を実施するためには,研修医教育だけでなく,病院で行われているすべての教育を一元的に管理する必要がある.
  そこで,教育・研修センターのような教育を管理する部署が,院内で行われている教育を一元管理するために果たすべき機能を明らかにすることを目的とする.

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